テントを出ると、重い空気が肌に刺さる。吸い込んだ空気が肺いっぱいに広がり、一筋の吐息がたなびく。空気は宇宙を透かし、空はどこまでも深い。遠くの山々は朝日を浴びて朱く輝き、未だ陰っている足元には締まった雪。起きがけに飲む一杯の紅茶が、まるで…
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